2024年9月 学校法人「自由学園」中等部1年生

「子どもたちに助け合いや多様性の大切さを伝えたい」

そんなことを言われたのは今年の7月7日。友人の先生が主催するイベントに参加した日曜日の昼下がり。
理想の教育について考える同志の集まりで放たれたその”願い”に、僕は気付くと授業の提案をしていた。

「ありのままの姿で、自分との”ちがい”を 受け止めてみる」

これが当日の授業につけたタイトル。
協力を申し出てからのリアクションは、これまでで最も早かったと思う。程なくして当該学年を担当する5名の先生とのリモート打ち合わせが設けられた。

・日頃から「懇談」という対話の授業があり、その中で実施すること。
・学年の半数以上が寮生活をしていること。
・寮生活には男女で異なるルールがあり、それもあってかちがいに敏感な子が多いこと。
………。

丁寧に想いを聴き、状況を伝えてくれる先生方を見ていて思ったのは、子どもたちに対する真摯さ。
だからこそ、部外者である自分を頼ってくれたんだと思うと、「なんとしても期待に応えたい!」という想いにかられた。

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そんなわけで、当日の懇談の授業は『「共に生きる」を考える特別授業』と名前を変えて実施された。

当日の構成は以下のとおり。(90分)

1. ふだんの生活〜ヘルパーにお願いしていること〜
2. 車椅子に乗っているボクのこと、どう思う?
3. ボクとみんなの同じところ、ちがうところ

4. ボクもちがいに苦しんだんだよ^ ^(小学生時代)
5. 同じって安心するよね!(中学・高校時代)
→ちがいも同じも真ん中に

6. 子どもから大人になる中で学んだこと
→障害を忘れられる瞬間
→本当に説得力を持って話せるのは自分が経験したことだけ

7. グループワーク
①ボクがクラスメイトになったら?(困りそうなこと)
②みんなの困りごとを話し合ってみよう!
(学校・生活)

8. メッセージー中学生は”夢”へのウォーミングアップ!ー

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今回、先生たちは本当にたくさんの要望を伝えてくれた。そして当日は保護者参観も受付られた。
加えて、3日前には生徒の立候補制で実行委員が立ち上がったと聞いた。
①長野の案内 ②保護者受付 ③会場設営 ④司会進行

まさに、子どもたちが中心となって「(自分との)ちがいを受け止め、同じ空間に迎え入れてくれた」
そんな時間。

いつもは高校生が使うという開放的なガラス張りの講堂で、彼らの心はそんな先輩たちに匹敵するほど逞しく、オープンになったような気がしています。

本当にありがとうございました!

(Photo by Hoshio)

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